東日本大震災後の耐震補強工事の実施率が上昇

東日本大震災の耐震補強

2011年3月、東日本を地震や津波が襲い、甚大な被害が出しました。その影響から耐震に対する意識がより高まり、耐震補強工事の実施率が上がったようです。同時に予算も上昇したようですが、どのくらい実施率が上がったのでしょうか。

震災後の耐震補強工事の実施率が4割近くに上がった

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)は、平成22年1月から平成23年7月に同組合に耐震診断を申し込んだ依頼者を対象に、アンケートを回答してもらいました。そして、その結果を「木耐協 耐震診断 調査データ」で発表しています。東日本大震災以前に申し込まれた件数は622件で、そのうち耐震補強工事を行ったのは113件で、実施率は27.29%となっています。

しかし、震災以降に申し込まれた耐震診断の件数は253件で、66件が耐震補強工事を行いました。アンケートで把握できる限りでは実施率は39.52%となっており、震災以前よりも1.5倍ほど増加したということになります。木耐協は過去にも耐震補強工事の実施率に関して独自調査を行っていますが、その際も2割強であったようで、4割近い数字に上がったということは、それだけ東日本大震災のインパクトが大きく、耐震強化の意識が強く高まっていると分析できます。

震災補強工事の予算も震災前より上がっている

木耐協は耐震補強工事にかける予算に関してもアンケートを取っており、次の結果となっています。

・東日本震災前(平成22年1月1日から平成23年3月10日)
50万円未満:18.22%
50万円以上100万円未満:42.06%
100万円以上200万円未満:27.10%
200万円以上300万円未満:8.88%
300万円以上:3.74%

・東日本震災後(平成23年3月11日から平成23年7月31日)
50万円未満:17.11%
50万円以上100万円未満:38.84%
100万円以上200万円未満:31.58%
200万円以上300万円未満:10.53%
300万円以上:3.95%

2つの結果を比較すると震災前は100万円未満の予算の割合が多くなっていますが、震災後は予算100万円以上の割合の方が上がっています。200万円以上の予算と回答した割合もわずかに上昇しており、お金をかけてでも耐震性を高めたい意識が強くなっていることが分かるでしょう。

日本は数々の大地震を経験していますが、東日本の被害は多くの人々の記憶に残っており、改めて耐震性を見直すきっかけとなったでしょう。その後も熊本や大阪と地震が相次ぎ、2018年9月には台風の通過後に北海道胆振地方を中心に震度7の地震が襲い、大規模な停電や断水、地割れ、土砂災害も起きました。今後も大地震が起きる可能性を想定すると、ますます耐震の重要性が高まり、耐震補強工事の実施率の上昇に拍車をかけると考えられます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする